結局Y!mobileに戻ってきた
筆者は先日よりプライベートのメイン回線をSoftBankのサブブランドであるY!mobile(ワイモバイル)に切り替えている。同社は過去に契約していたこともあるが、他社へ乗り換えを経て今回戻ってきた格好となった。
Y!mobileのメリットはやはり価格だろう。SoftBankの通信回線が利用でき、ネットもそれなりに高速、音声通話も10分間のかけ放題がスマホベーシックプランなら無条件で付与されるなど、便利でわかり易い。大手MNOと比較すると利用できるデータ量も少ないが、それを考慮しても充分安く、更にオンラインでSIMのみ購入することができるのも契約の大きな決め手となった。
通信速度制限が1Mbpsに緩和された
今回、再びY!mobileに戻ってきたのには通信速度制限の緩和に期待をしてのことであった。これまでは月間の通信データ容量を超過することで上下128kbpsという通信速度に制限されてしまったが、2020年7月1日よりY!mobileでは制限速度を一部プランにおいて上下1Mbpsに緩和した。一部プランとは、スマホベーシックプランMと、スマホベーシックプランRのことであり、スマホベーシックプランSは対象外となる。
128kbpsという通信速度では何もできないという印象が強かったが、1Mbpsなら割と使える速度となる。動画は画質を下げることで見ることもできるし、Webブラウジングも多少のもたつきはあるものの我慢できない程ではない。
混雑時も1Mbps維持できるのか?
以前、楽天モバイル(MVNO)が提供していたスーパーホーダイプランでは、高速データ通信モードオフ時、もしくは契約容量超過後に上下最大1Mbps制限でサービスを行っていたが、混雑する12時~13時と18時~19時の間は上下最大300kbpsに通信速度が制限された。実際には、混雑時の前後の時間帯において通信速度は低下し、酷いときはほぼ通信不能になることもあった。
一方でY!mobileでは、混雑時の通信速度について具体的な明記を確認することはできなかったが、筆者がテストした限りでは混雑時でも1Mbpsの通信速度で通信できることが確認できた。
通信速度はどれくらいか
Speedtest.netでの結果
次の条件で、通信速度を測定した。
- 端末:Apple iPhone 11 Pro
- エリア:SoftBank LTE
- プラン:10GB超過状態(1Mbps制限中)
- アプリ:Ookla Speedtest.net
測定時刻 | 下り速度 | 上り速度 | PING |
AM02:09 | 0.99Mbps | 0.91Mbps | 27ms |
AM10:49 | 1.00Mbps | 0.96Mbps | 42ms |
PM06:07 | 0.89Mbps | 0.91Mbps | 45ms |
PM11:18 | 0.86Mbps | 0.89Mbps | 39ms |
AM02:37 | 1.04Mbps | 0.96Mbps | 32ms |
全時間帯を通して、0.8Mbps〜1Mbps程度の通信速度が出ており、極端に速度が低下することはなかった。もちろん、スピードテストのみではなく実際の使い勝手にも大きな差は感じられなかった。
5G Markでの結果
- 端末:Apple iPhone 11 Pro
- エリア:SoftBank LTE
- プラン:10GB超過状態(1Mbps制限中)
- アプリ:5G MARK
測定時刻 | 下り速度 | 上り速度 | PING | YouTube | Web | Point |
AM02:54 | 0.69Mbps | 0.86Mbps | 31ms | 33.0s | 7.5s | 193 |
AM02:55 | 0.86Mbps | 0.72Mbps | 35ms | 33.0s | 7.8s | 202 |
フルテストをしたところ、このような結果となった。
テスト回数が2回で、しかも測定は2回連続で行ったものであることをご承知おきいただきたい。
参考用:5G Markでの結果(自宅光回線)
- 端末:Apple iPhone 11 Pro
- 回線:nuro光
- プラン:2Gbps
- Wi-Fi:802.11ac 5GHz
- アプリ:5G MARK
ちなみに自宅回線だと次のようになった。
測定時刻 | 下り速度 | 上り速度 | PING | YouTube | Web | Point |
AM02:59 | 121.74Mbps | 20.51Mbps | 10ms | 0.8s | 0.7s | 83,666 |
AM03:00 | 117Mbps | 343.10Mbps | 8ms | 0.8s | 0.7s | 186,758 |
こちらもテストが連続したものであることをご承知おきいただきたい。
Y!mobileの1Mbps制限は使える印象
筆者のようなユーザーの場合、1Mbps制限中でも問題なく利用できると感じた。筆者は、「Facebook Messenger」「Twitter」「Google Maps」などを特によく利用する。画像・動画コンテンツの取り扱いには時間がかかるが、それ以外ならそれほど大きな問題を感じなかった。
ロケットモバイルのように初速バースト機能があると尚良かったと思うが、現状のままでも割と使えるという印象を受けたので特に問題があるとは思えなかった。
購入するならオンラインストアがおすすめ
Y!mobileを契約するならオンラインストアがおすすめ。
オンラインで契約でき、自宅まで宅配便で発送してくれるので、出かけなくて済むのも楽でいい。
通信速度制限時1Mbpsは定番化してほしい
docomoやUQモバイルなど、1Mbpsで使い放題を行っている通信事業者は、実は既にいくつか存在している。しかしながら、まだ通信速度制限は128kbpsという超低速な速度が一般的である。今後は1Mbps程度が定着してくれることを切に願う。