筆者は、楽天モバイルのMVNOサービスを利用している。これはNTT docomoの電波を借りているもので、俗に「格安スマホ」「格安SIM」などと言われているものだ。
今回、楽天モバイルが日本での第4の移動体通信事業者としての認可を受け、正式なサービスを開始したので、筆者が契約しているの楽天モバイル(MVNO)回線を、今回新たにスタートした楽天モバイルの自社回線(MNO)へ移行することとした。
楽天モバイル(MVNO)から楽天モバイル(MNO)への移行は無料のはずだが

楽天モバイルでは、メンバーズステーションと呼ばれるMVNO契約者専用のマイページがある。そこを開くとまず出てくるのは、「楽天モバイル(MNO)への移行バナー」である。同社では自社回線(MNO)への移行を進めていきたいということもあり、積極的に契約の切り替えを推奨している。
無料のはずなのに違約金と手数料が請求される事態に
筆者は移行手続きがうまくいかず、何度もやり直した経験がある。何十回と手続きを行うなかで、偶然うまく出来たことがあり、そのまま申し込みを完了させた。手続きにはメンバーズステーションからの移行バナーを使って処理をしたが、楽天モバイルのチャットサポートよりこんな案内があった。
メンバーズステーションから手動でMNP予約番号を再発行申請を行い、UN-LIMIT移行バナー以外のところからお申し込みされたかと存じますが、お間違いないでしょうか?
楽天モバイルから、「移行バナーより申込をしていない」という連絡があった。楽天から自発的に連絡があったのではなく、別件について問い合わせをしている中での連絡であった。
後日、楽天モバイルから次のような連絡があった。
ですので、MVNOからの移行となるようこちらで担当部署に連携させて頂きます。
MVNOからの移行となっていない場合、MVNOの契約解除料とMNP転出料が発生しますので、こちらが発生しないように処理できるか連携と共に、確認させて頂きます。
担当部署へMVNO回線からの移行オーダーとなるよう、後付けができないか依頼を上げておりましたが、後付けはできないとの回答でございました。誠に申し訳ございませんが、バナーからのお申込みではないため、MNP転出手数料が発生いたします。何卒ご了承をお願いいたします。
このあと、楽天モバイルに電話で事情を確認してみたところ、「チャットサポートの部署とは連携しておらず、会話の内容については分からない。チャットサポートとのやり取りは、チャットで解決してもらうしか無い」と言われてしまった。やはり楽天モバイルのサポートは粗末としか言いようがない。
なぜ移行バナーから飛んだ扱いにならなかったのか
楽天モバイルから連絡がないため事実の確認が出来ないため、ここからは憶測で理由を考えてみることにした。
楽天モバイルメンバーズステーション(MVNO契約者専用ページ)から、移行手続きを開始するボタンを押すと、自動的にMNP予約番号が発行される。このあと、ユーザーが予約番号を手動で入力する必要はない。
筆者の場合、楽天側の不備により契約がうまく完了しないことが何回もあった。
そのため、上記の手順で発行されたMNP予約番号が、何らかの理由で手動で発行されたと認識されたのでは?と推測している。
移行バナーから手続きが確認できないとどうなるのか
筆者の場合、楽天モバイル(MVNO)の契約期間3年を超過していない状態であったため、次の費用が発生することになる。移行バナーから手続きをしないと、他社への移行と同じ扱いになるという。
契約解除料 | 9,800円(税別) |
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MNP転出手数料 | 3,000円(税別) |
上記を合算すると14,080円(税込)の費用が発生することになる。移行手続きは無料であると大きく書いてあったが、バナーからの申込が認められないだけで適用外になるという。
楽天モバイル(MVNO)から楽天モバイル(MNO)への移行を検討している方は注意
筆者のように、正しい手順を踏んでいても費用が発生することもある。
そのため契約の切り替えを検討している方は十分に注意するようにしていただきたい。
ただ、注意してほしいといっても対策方法は無い。
楽天モバイルに現在調査を依頼しており、回答があればこちらで紹介するつもりである。
追記
本件、楽天モバイルサポートより連絡があり、筆者宛の契約解除料とMNP転出手数料は請求しないように調整することが出来たとのこと。筆者は請求を免れたが、心配な方は楽天モバイルに問い合わせする事を推奨する。